新着記事

2006年12月09日

不法滞在は不法滞在、人生を選ぶってのは戦い。

法律的には正しい。

が、この家族の未来を想像すると無茶な話である。

一方で、こうした事態に陥る事を想像できていないこの家族も不用心ではある。

<在留特別許可>イラン人一家の要請認めず 東京入国管理局※記事内容は文末に

そもそもが不法滞在なのであるから、こうした結末に至るのは当然。

私がニューヨークに居た頃、大学卒業を控えていってのにバイト先のレストランに手入れがあって、強制送還になった奴が居た。(アメリカの学生ビザは基本的に仕事しちゃダメなのだ)

冷たい?そうね〜。でも、ここで前例つくったら、この家族と同じ状況を装って国内で悪事を働く為に滞在しようとする人間が増える事になる。

信じたいとは思うけれど、現実の人間ってのはちょっとした事から転落人生を送るって事もあるわけで、だから、そのちょっとした事を防ぐ為にルールとかがあるのよ。

小さな過ちを見逃す事で、大きな過ちを生むって事を防ぐ為に厳しくするってのはむしろ「温情」なんだけどね。

人情としてはなんとかしてあげたいところではある。

だけどね、どんなに善良な家族であっても、国という括りは「国民」とそうでない人を分ける事で成り立っている。

だって、とりあえず「国民」に限定して国が行うべき事を決めないと、この世の生きとし生けるものの為の政治なんて事になって、そりゃ無理でしょって事になる。

ぬるい日本で平和ぼけしちゃったんだろうか?

自分たちがルール違反で滞在しているという意識があれば、強制送還された場合の事も考えておかなくては、それが不法滞在で生きる為に必要な事だろうに。

この国はこうした事の一方で、この国に移民の子どもが育つという事の意味も考えずに、「安い労働力」というあからさまな差別を込めて、移民を受け入れる方向に動こうともしている。

で、実態としてはどうなのかと言えば、

自国民の社会保障すら削ってしまうってな情けなさなので、ならこれから日本に移民してくる人々がどんな状況に置かれるのかは分かりきっている。

となれば、日本にもやがてスラムやらゲットーが形成され、

「安い労働力」なんて明快な差別意識で集めた移民が苦境に陥っても当然無視。

結果、国内に不満を持った移民2世が犯罪の温床として育つ。

だが、勘違いしてはならない。この状況を作り出すのは日本人なのだ。


安易な移民受け入れが恐ろしい未来を招く事は、フランスやアメリカの例を見れば明らかだ。

移民の子らを「差別される側」に落としてしまわずにすむだけの社会システムを整える覚悟が、この国には無い。

その覚悟も無いのに、

国民に「加害者」になる覚悟を押し付けようとしているのだ。

今回の事件に「心を痛めている」人も多かろう。

それは素晴らしい事なんだが、だからこそ、その痛みを感じながら、この家族を強制送還しなくてはならないのだ。

彼らを本当に受け入れる為には、この国に何が必要なのだろうか?

それを考える為に、今は彼らを強制送還するしかないという、己の無力さを自覚しなくてはならない。


己の無力を自覚せず、目先のヒューマニズムに踊らされて移民を受け入れる社会をつくってしまったら、私たちは移民を苦境に陥れる加害者となるだろう。

彼らを犯罪へと駆り立てる「憎しみ」を植え付ける加害者になってしまうだろう。

そして、

そんな社会が走り出してしまえば、

加害者が日本人の方だという事にも気付かない、

移民の痛みに鈍感な人間になってしまうのだろう。

そういう意味での怖さを考えてみるに、

私たちのこの日本という国は、まだ彼ら家族に何かしてあげられるほどには成熟していないという事だ。

この国になんとかしてもらえると甘い期待をもって、特に準備もなく不法滞在でいつづけたご家族のみなさんには、同情はするけれど、その甘さが自分たちを苦境に陥れてしまった事から学んでいただきたいとしか言えない。

短大に合格したという長女さん。無念だと思うが、「人生を自分で選ぶ」事が出来ない人は世の中に沢山居て、それでも生きるしか無い。

可哀想だけど、あなたの母国にも、この日本にも、いろんな形で「自分で人生を選ぶ」為に戦っている人が居る。

日本の国に対してこうした戦いを挑むのも否定しない。

ただ、他の方向で戦う準備もしているのだろうか?

母国に帰らざるを得ない状況になっても、その状況で戦い続ける覚悟があるのなら、人生を選ぶ力を手に入れる事が出来る日が来るだろう。

強制退去となるギリギリまで、戦えばよろしい。私はあなた方の勝利は支持しないが、戦おうとする事については否定しない。

そして、強制退去となってしまった時に、「自分で人生を選ぶ」戦いは続けてほしいと思う。

そこで絶望して人生を投げてしまうようなら、今、戦っている事を含めて単なる「ゴネ得」を狙った行動だと世間に記憶されてしまうだろう。

今まで日本で生活できたという事の「幸運」というものもあったワケで、

日本人の中にだって短大を受験できないほど貧しい奴もいるワケで、

だから、我慢しろって事じゃなくて、

前向きに戦い続ける姿勢で生きてもらいたい。

ニュース内容
 帰国させられても日本育ちの子どもが適応できないとして、一家4人の在留特別許可を求めているイラン人のアミネ・カリルさん(43)=群馬県在住=らが8日、許可しないとする東京入国管理局の方針を受けて都内で記者会見し「子どものことを考えると帰国する気持ちはない」と話した。
 代理人の児玉晃一弁護士らは、あらためて在留特別許可の審査を申し立てる方向で準備を進める。
 保育士を目指し、群馬県内の短大への進学が決まっている高校3年の長女マリアムさん(18)は「自分の人生は自分で選びたい。せっかく短大に合格できたのに。今まで頑張ってきたことを無駄にしたくないし、絶対、友達みんなと卒業したい」と訴えた。
 アミネさんは「法相は子どもたちの状況を何も考えてくれていない。同じようなケースで認められた例もあるのに」と話した。
posted by 本気らいふ at 06:35| Comment(1) | TrackBack(0) | どぉ〜なっちゃってんだよ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あなたの意見に賛成です。

私は今フランスにいますが、あなたの言う通りです。
私は自分の母国である日本に同じ道を辿って欲しくありません。

一昨年のフランスでの暴動の件は日本でも報道されたと聞きましたが、今回の件と結びつけて考える方は少ないのでしょうか。

フランスでは以前より厳しい移民規制に乗り出しました。(まあ、以前が甘かっただけかも知れませんが・・・)

もし今から日本が安易な移民政策を導入するなら、完全に世界の情勢に逆行、平和ボケにも程があります。
Posted by lili at 2007年01月12日 19:28
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。