新着記事

2010年07月13日

日本の優位性を活用した保険選びをしよう

私の両親は高度経済成長期に日本経済の発展に貢献した世代であり、歴史に類を見ない素晴らしい投資環境の中で、そうとは知らずに投資をして資産を増やした世代だ。

どういう事かというと、定期預金の利率が5%とか、貯蓄型の保険を掛けるとかなりの額になってもどってきたりといった、優秀なファンドマネージャでもなかなか出せないような成績を、元本保証で実現した金融商品が存在した時期だったし、

終身雇用が常識とされ、年金も受け取りに不安が無く、物価上昇はあったが順調に給与が引き上げられたというわけで、投資をしない事が最も正しい投資行動という状況だった。

ただ、おかげでそれまでの常識にとらわれて、特に保険の見直しを投資効果という観点で行う事が少ない。

保険という商売が成立するためには、保険金の支払が、保険料収入を下回る事が前提となる。

もちろん保険会社が集めた保険料を運用して殖やすという事もあるのだが、高利回りでリスクが低い投資は存在しないという真実がある限り、運用にも限界がある。

となると、確率的には保険は支払った以上に帰ってくる事は無いと考える方が正しい。

そうは言っても、人生に事故はつきものだ。そして、そういう突然のトラブルに対処できるだけの貯蓄がすでにできているかどうかって保証はない。

その意味では、保険というのは使用目的限定の貯蓄がいきなりもらえる代わりに、何事もなければトータルで損をするだけの額の保険料を支払うというものだ(ものすごーく大雑把だけど)。

ただし、使用目的は限定されているし、出るかどうかを判断するのは保険会社って制限があるので、自由に使える貯蓄と同じには考えられない。

よって、自分が事故や病気になる可能性とか、その時に受けたい治療の内容とか、そういう事を考え合わせて判断しなくちゃねって事だ。

で、もちろんそういうリスク計算を必死でやって損しないように、保険会社は商品を設計している。

なので、消費者もそういう視点を取り入れて保険を見直す必要があるって事なのね。

さて、今回は、「あ〜確かにそう考えてみたらそうだわ〜」って本の紹介。


この本で意外に自分が見落としていたなと思ったのは、国が用意してくれている保険の充実ぶり。

年金問題とか医療保険改革の論議などを見るに、ものすごくイメージが悪くて、だから公的な保険はアテにしちゃ駄目だなんて前提を自分の中に作ってしまってたんだけど、

そのせいで、見るべきものを見なくなっていたと反省した。

せっかく日本人として日本に生まれていて、日本の公的医療保険を利用出来るんだから、これは利用しなくちゃ損だ。

自己負担が増えたとか言っても、その保証内容はなかなか手厚いものがある。アメリカに住んでいた経験もあるから余計にそれが身に染みる。

しかし、この本を読むまで、実質的に幅広くサポートしてくれる実力派の仕組みなんだとは気付かなかった。

自分の勉強不足ってのは怖いね。思い込みでちゃんと見ないってのは愚かだね。

民間の医療保険は、必要最低限で良いという事がよくわかる本になっていて、なるほど無駄に保険をいくつもかけずに、貯蓄に回したほうが良いという解説も納得だ。


以前、マルチ商法の保険(現在はアイリオという)が、とんでもなく長い入院期間を保障するとかってセールストークで自慢していたのだけれど、医療技術の発達という要素を考えれば、そういった補償にはそれほど意味が無いという事もよくわかった。

それに、高額医療費が公的な医療保険でカバーできる範囲が思っていたよりも大きい事に驚いた。

民間の医療保険商品が、意味の薄い保障内容を宣伝をしているなと思うほどに、日本の公的医療は充実している。


この本に関しては、題名が過激なくせに、内容は民間医療保険を完全否定してないので、題名に偽りありだとする批判、

これから日本の医療制度は崩壊するかも知れないのに公的な仕組みに頼るのは危険ではないかという批判、

などを見かけるが、

この題名だったから私は読んでみた、その結果として知識を得たという点で、知らせる為という意味ではこの題名にしてくれていて有難かった。

また、日本の医療制度は崩壊するかも知れないが、その日が来るまではこの本で指摘されたように公的医療保険を活用する事は重要であり、

その重要性や利便性を知る人が増える事が、必要とされる制度を崩壊させないために重要な事であるのだから、

この本の価値を失うほどの欠点とは言えないだろう。


考えて見れば、アリコなんかは積極的に「分かりやすい資料」を配布しているが、

国の制度については、それに相当するものが見当たらない。

こういう本を読んで自分で情報を積極的につかみに行かないと、民間よりも実は有利なものが公的に用意されている事に気づかないって事はよくある。
posted by 本気らいふ at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論家の体で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/156259807
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。