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2010年05月03日

インターネット時代に阪急の小林一三

インターネットの時代になってから、日本の動きがあまりに遅いと感じる事が多くなった。

スピードがますます重要になる変化の激しい時代なのに、現代日本の「常識」に縛られた人々があまりに多すぎて、このままで大丈夫?と不安になる。

とかく事前に許可を取りたがったり、お墨付きを欲しがったりする事が多く、

ところが、

許可を取ろうとしても、新しい仕組みなどについては役所などはまだ把握していない段階で、許可を与える以前の状況だったりする。

そこに新しいチャンス、大きな飛躍の余地というものだあるのだけれど、

ここで、

「許可を先にもらわないと動くべきではない」

なんて発想で、許可を取りたがるものだから、お役所などはどうするかというと、

「よく分からないから、とりあえず許可を与えない事にしよう」

という事になって、せっかくのチャンスを自分で潰してしまうのだ。


激動の時代に日本経済の発展を担った人々の行動を振り返ると、今の時代への教訓となるものが多い。

その中でも「小林一三」にはワクワクさせられるエピソードが多い。

鉄道沿線に住宅開発をする。
沿線にデパートや遊園地を作る。
列車の中に広告を設置する(中吊り広告など)
ビジネスホテルを発案する

といった事は、小林一三のアイデアであり、沿線開発という発想は彼が世界初だという。

乗客の居ない沿線だった箕面電鉄を任された小林一三は、住宅販売や遊園地(宝塚)を開発することで乗客を生み出すという発想で、のちの阪急を創り上げた。

その独創と、それを実現するスピードの秘訣について、私が現代に最も欠けている部分だと思ったのが次のエピソードである。

中吊り広告を発案した当時のこと、

小林の部下が関係省庁などに許可を取り付けようと言い出した時の事だ。

小林は

「役人は禁止するのが仕事なんだから、新しいことをやってもいいかとお伺いを立てに行ったらダメと言われるに決まっている。」

と言って、部下を制した。

新しいアイデアはまずやってみる。

思った通りに人の役に立つ商売になれば、みんな喜ぶし役所も問題にはしない。

何か問題があったら、それをなんとかするのが役所の仕事で、まだ問題にもならないうちに役所の仕事を増やすような真似をしても、誰の得にもならない。


この発想が、今の日本に一番欠けているものだ。

極度に怒られるのを恐れる。

とにかく失敗しない事を最優先してしまうから、新しいことが始まる前にがんじがらめになって動けなくなる。

インターネットのみならず、リアルの世界でもグローバルに繋がっていく時代に、いちいち誰かに許可をとるとか、怒られないようにお墨付きを欲しがるなんて、乳離れの出来ない事をやっていたら、全部取り上げられて終りだ。

新しい分野に乗り出したら自分自身が先駆者なんだから、そこに誰も許可を出してくれる上位者は居ない。

なのに、無理やり上位者を求めるから、新しい分野を全く理解しない、上位者としてふさわしくない人々がそこに座って、「不許可」のハンコを押して回るってバカバカしい事になるのだ。

Googleとか見てごらん。

確かにいろいろと軋轢も生んでいるけれど、とにかく世の中に出してみるって事をやってくれているから、様々な便利なサービスが出てくる。

問題があれば、後から修正をしていって落とし所を見つけていけばいい。

「そういう杜撰なことでイケナイ、用意周到にやるべきだ。」と言う人も居るだろうが、

それでは新しい分野を開拓することは出来ない。

その先がどうなるかを完全に予測できないからこその「フロンティア」だからだ。


用意周到に、予め問題が起きないように、

そんな事を完璧に実現しようとすると、現状で確実に分かっている範囲から外れる事は一切できなくなる。

だから、閉塞感に苛まれる事になるのだ。

本来、日本人はもっと自由に、やんちゃに新分野を開拓する才があるハズだ。

相場を世界で初めてやったのも日本人なら、

ダンピングという手法も日本人が世界で初めて開発したという。

現代日本がむしろ例外的に「ヒキコモリ体質の日本」となっているだけであり、

かつての闊達とした日本人を知って欲しいと思う。


小林一三に関する本は数多くある。




また、現在、龍馬伝で若い世代にもお馴染みになっている「岩崎弥太郎」については、


猛き黄金の国岩崎弥太郎 (1) (集英社文庫―コミック版)

というマンガがざっくり読めて面白い。もちろんディフォルメされている部分もあるので、マンガの中の姿がそのままではない(大河ドラマも同じ)のだが、しかし、ああいう熱気というものがなければ、大きな仕事は出来ないであろうから、ちょっと大げさな姿で読み込んでおく方が調度いいのではないかと思う。





posted by 本気らいふ at 02:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論家の体で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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