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2010年01月31日

ハウステンボス再建は、ソフトの改善を優先するべし。

ハウステンボス再建について以下のニュース。ちょっと気になる事がある。

ハウステンボス再建、国交相「支援機構の活用も検討」

HISは「ホテルなど施設の改修費用が想定を大幅に上回る見通しになり支援が難しい」との意向を自治体などに伝えていた。
HISには淡い期待を抱いていたのだが、箱から手を付けるという発想に失望した。

先日、ハウステンボスを訪れて感じた事は2つ

  1. この施設を潰すのはもったいないし恥だという事。
  2. ソフト面(接客など無形のサービス)に改善が必要だという事。
特に、2つめのソフト面での不備は致命的だ。

具体的には、ホテルでの対応が最悪で、正直言って最低最悪のレベル。基本的な事が全く出来ていない。

まず、私が到着した時点で、

「お荷物をお持ちします」

といった人が、私の荷物を持っている途中で別の用事を思い出し、なんと、近くにあったソファの上に私の荷物を置いて別の作業をする為にカウンター内に戻ってしまった事。

私の荷物はだれも監視していない場所に放置され、戻って来たのは3分後。

ロビーには大勢の人が居て、そのまま盗難に遭っても不思議ではない状態だった。

嫌な予感がしたので、彼らの動きを見守っていたが、驚くべきはその後だ。

なんと、私の荷物の事を完全に忘れた状態でスタッフが戻って来たのである。

「君に預けた荷物は?貴重品が入っているのだけど部屋に運んでくれたの?」

と尋ねたら、きょとんとしているからゾッとした。

こういうレベルの対応が行われているホテルが、ハウステンボス内で営業しているのである。

これでは収益等上がる筈が無い。


さらに、フロントにおすすめのレストランを教えてもらって行ってみたら、なんと定休日。

この程度の事も把握出来ないホテルが施設内で営業しているのである。

全く危機感が感じられない。


しかし、宿泊した最終日に、やっと私はハウステンボスに来てよかったと思える体験をした。

花火が上がるというイベントの時間に合わせて、ハウステンボス内をクラシックタクシーで案内してもらうというサービスを頼んだ時の事だ。

ここで案内役となってくれた外国人のスタッフの方が素晴らしかった。

まだ見ていなかった見所ポイントを全て網羅した案内をしてくれた上に、ちゃんと花火の時間に間に合うように調節をしてくれた。

さまざまな裏話や施設の由来を教えてくれて、やっと本当にハウステンボスを楽しめる気分になったのだった。

彼はオランダ村があった頃からのスタッフで、勤続年数では最も古いスタッフの一人なのだという。

言葉の端々に、オランダ村とハウステンボスに対する愛情が感じられ、彼との出会いがあったおかげで、私はまたいつかハウステンボスに来たいという気持ちになれたのである。


ハウステンボスは凄い施設である。本気でエコに取り組んだプロジェクトでもあり、もっと注目されて良いし、存続させるべき施設である。

もちろん、採算が取れる形で存続させなくてはならないが、こういう施設をしっかりと商業ベースに乗せる事こそが、本当の意味で商売が出来るという事なのではないだろうか?

なぜ、ハウステンボスは存続させるべき施設なのかについては別の機会に書く事にしたい。今回はちょっと書ききれないと思うので。


話を戻す。

たった一人の素晴らしいスタッフに出会った事で、私はハウステンボスを再び訪れたいと思えるようになったのだが、

ホテルのレベルの低さは、経営、運営レベルの低さを現している一方で、

ハウステンボスを案内してくれた外国人スタッフの方のレベルの高さは、そこに愛をもったスタッフの個人的なレベルの高さを現している。

飛び抜けて優秀なスタッフは居るのである。

そのスタッフが深い愛着をもってこの施設で働き続けている、それだけの魅力をハウステンボスは確かに持っているのである。

だが、それを広く末端のスタッフが表現出来るような運営がなされていない。

これは、ソフト面でのサービスが個人技に頼っていて、ハウステンボス全体のシステムとして提供されていない事を意味している。

これではリピート客の増加は望めない。


ホテル等の改修などは後回しで良い。

ちょっとぐらい設備が古くても、十分に魅力的なハウステンボスにする事は出来る。

その鍵はソフト面の改革にあるのだ。


想像してみて欲しい。

リゾートに行って、そこのホテルの設備が少々古くても、そこに「価値ある体験」があれば、何度も訪れたくなる。

ヨーロッパ等で観光地となっている場所のホテルは必ずしも最新設備となっているワケではないが、それでも人気があるし、逆にそのちょっとした不便さが楽しい想い出になったりする事もあるぐらいだ。

ハウステンボスに必要なのは、そういうテイストなのだ。


このあたりを理解せず、施設のハード部分にカネをかけて、内装業者だの土建業者だのに仕事を回すような「活性化」を狙うなら、

ハウステンボスは消えるだろう。

逆に、ソフト面での改革によって体験を売る事に成功したならば、そこで得た収益を必要なハードの改修に回す事が出来る。


重ねて言う。

ハウステンボスに必要なのは、ソフトだ。

そして、その手がかりを既にハウステンボスは所有している。

ハウステンボスに対する愛をもった、かの外国人スタッフのような人々である。

彼らを重用し、活用し、経営陣がハウステンボスという施設だけでなくその精神を含めて愛をもって経営を行うならば、

ハウステンボスには大きな可能性がある。


最後にソフト面での改革について注意点を。

現場のスタッフに檄を飛ばすとか、単に努力を求めるような形で、経営側がちゃんと頭を使わずに楽して改革をしようとするなら、失敗する。

スタッフに個人的な努力を求めるのではなく、彼らが行うべきサービスを的確にサポートする体制を経営側が導入しなくてはならない。

定休日のレストランを案内してしまうといったようなミスは、施設内のレストランや商店に関する情報に素早くアクセス出来る情報システムを構築すればすぐにでも出来る。

しかも、そのようなシステムは比較的安価に導入出来るもので、難しく考えてバカみたいに高い低性能商品を購入するから毎回失敗するのである。

なんなら、このあたりの情報システムを地元の高校や大学と協力してつくるとか、そういう柔軟な発想が欲しい。

そういうプロジェクトをやれば、前向きなイメージでのマスコミ取材も期待出来、その広告効果は大きいだろう。

例えば、Yahooオークションのプロジェクトでも話題になった品川女子とコラボするとか、そうしたら修学旅行の需要も増えるだろうし、企業研修も来る可能性がある。

やれる事はいくらでもある筈だ。

だが、こういう経営企画的なものは、末端の現場スタッフには出来ない事なのだ。

私はハウステンボスを体験して、「経営が本当の意味で仕事をしていない事の害悪」を嫌という程感じた。


チューリップの咲く頃に、もう一度ハウステンボスに行きたいと思っている。

だが、それはハウステンボスの建物やホテルが良いからではない。

あの「街」で出会った、ハウステンボスを愛するスタッフの方にまた会いたいと思うからだ。

思えば、スタッフがその場所に愛を感じている施設というのは、どこも成功している。

そして、その愛を確かなものに育てる土台をつくる事が出来るのは、「経営」だけだ。

経営者よ、奮起せよ!
posted by 本気らいふ at 01:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 成功は体で覚えろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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