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2009年06月28日

損な役回りやる奴が居ないんだ

ちょっと前までやってたアニメ、「東のエデン」

なかなか面白かった。

ここからは、一応見ていたという事を前提に書くので、見てない人には分からんかもしれないけど、

最終回で、日本をミサイル攻撃から救うのに、その方法を2万人のニートから募集した上で、ジョイスに最適解を選ばせるというところ、

なんでジョイスに「全部撃ち落として」と頼まなかったのか。

ミサイルを発射する側はジョイスに丸投げしたのに、ナンバー9はニート達を強制参加させている。

ここで、ニート達の可能性という希望を見せているように見えて、実は深い絶望もそこにある。

ニート達は自発的に行動したのではなく、ナンバー9に嵌められてアイデアを投稿したに過ぎない。

可能性はあっても、結局はその可能性を引き出して活用するのは救世主なのであって、

だから、ノブレスオブリージュなんて言葉が何度も出てくるんだけど、実のところ、カネの力という意味での「持てる者」となった救世主のうちの一人が、実は可能性を「持てる者」であるニート達に、強制的にノブレスオブリージュさせたという、かなり皮肉な指摘をやってくれているように思える。

で、主人公はこのタイトルのとおりの台詞を吐いて、

自分を信じてくれた女の子という存在に腹を決めて、この国の「王子様」になるという……。

まぁ、ファンタジーなんだから仕方ないんだけれど、

誰かが何かを変えてくれるというおとぎ話が多くて、東のエデンは、そういうおとぎ話を期待している世界に対して不満を述べつつも、主人公はその世界を引き受けてしまう。

ただね〜

誰かが損な役回りを引き受ければいいのかい?という問題は残されていて、

その誰かというのは、明確に「自分では無い誰か」なのだから、そういう世界自体が引きこもり的でニート的なんだよなぁ。


ここ十数年の傾向として、

やる気を出す→やる気にさせる→やる気にさせてくれる

という感じで、

自分を主体として「やる気を出す」をあきらめた先に、

周りからの「やる気を出させる」アプローチとしての、部下操縦法だったりコーチなんてものがあり、

それに慣れ切った連中が、

自分にやる気が無いのは、周りがやる気にさせないからだ!として、やる気にさせてくれるのをじっと待つといった態度になっていくという、

この「東のエデン」という作品は、そういう時代背景があって成り立ってるように思えた。



で、その救世主が腹を決めた理由ってのが、

結構周りの迷惑考えないボケキャラで、でも憎まれてなくて、ある意味無神経なかわいいだけの女が、自分を信じてくれたからってのが……。

異論はあると思うが、あの女の子は質が悪い部類に入ると思う。

確かに、恋愛の対象とはなりそうなんだけど、自分の後ろは任せられないって感じで、そういう女の子の信頼を信頼してしまうあたりが、これまたナンバー9のモテ男要素なんだろうけれど、危うい王子様だな。

映画になるとの事なので、実はここからの展開がとても楽しみ。

損な役回り(王子様)をやると決めたナンバー9は世界に何を見ちゃうんだろう?

ちょっと希望っぽく見せてる作品だけど、なんとなくね、私には「ゆる〜い絶望」を見せてくれてるように感じる。
posted by 本気らいふ at 12:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 評論家の体で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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