確かケネディの父親の話だったと思うが、ニューヨークで株の大暴落が起きる直前、つまり大恐慌前夜の事、ケネディの父親がウォールストリートで靴磨きの少年と出会った。
靴を磨きながら、その少年は、自分の買った銘柄が上がるかどうかとか、これから何が上がるかなんて話題をふってきたと言う。
その瞬間、「こんなコゾーまでやってるって事は、今の状況はバブルだ」と判断。ケネディの父親は自分の持ち株を売って利益確定して大暴落の難を逃れた。
その事件を思い起こさせる。
日経平均終値が昨年来最大の下げ幅=東京株式市場
たかがライブドアグループへの強制捜査が行われたぐらいの事で、ここまで動くとは正直がっかりだ。
問題はライブドアなのに、それとは全く関係のない銘柄までが売られ続け、東証全体で売買停止を行わなくてはならなくなるとはどういう事か。
ファンダメンタルには関係ない事……なんて書いても
「はぁ?ファンダメンタルぅ?」
なんて言っちゃうようなのが株を売りまくったんだって事だ。
利に聡いくせに、その実、対して金を大切にもしていない層が、戯れに株をやっていたんだって事が良くわかる。
こんなんじゃ「損切り」にもならんだろう。
ライブドア関連の株を持っている人が慌てて売り注文を入れるのは分かる。だが、その雰囲気に押されて関係のない銘柄を持っている人までもが売りに走るのは愚かだ。
投資に対して積極的になってきた事そのものについては、私は喜ばしい事だと思っている。
「異常に低い金利」
「本格的な景気回復」
「続発する銀行不祥事」
などなど、もっと積極的に投資へとお金が流れてもよい時期が続いても、多くの人が根拠も無く「銀行」を信頼し、お金を「死蔵」するという状況は異常だと思っていたからだ。
ところが、今度は何も考えずに「株に投資する」といった状況になってきた。
それでも「銀行」よりリスクが高いという事が、どういう意味を持つかぐらいの事は分かってると思ってたんだが、私の認識が甘かったようだ。
リスクをとるという事は、勉強が必要だって事なんだが、「何故?」という疑問を置き去りに、下がってるから売る、上がってるから買うというやり方では、せっかくの素晴らしい機会を活かす事が出来ない。
どんな事でも同じだが、「自分を変革する」ことが一番の財産になる。
投資に目が向く事によって、過剰に「リスク」を避けようとする日本の風潮が変化し、必要とされるところへとお金が流れるようになればと思っていたのだが、今回の投資ブームも底の浅いものだったという事がハッキリしてしまった。
本屋に「株」や「外為」の本が溢れ、パソコンで簡単に取引が出来、雰囲気的に「リスク」が感じられなくなってしまっただけだったのだ。
要は感覚が麻痺しているだけ。
この週末から来週にかけて、「やっぱり株はダメ」とか「もうこりごり」なんて語るド素人がテレビに沢山登場するんだろう。
いくら儲けたとか、いくら損したとかじゃ無くて、
何を学んだか、何をコントロール出来るようになったか、そこが一番大切な財産になるって事が分からないんじゃあ時間の無駄だ。
「起業」もブーム。
「投資」もブーム。
赤信号、みんなで渡れば怖くない。
怪我をしたら二度と渡らない。
痛みを忘れるとまた渡る。
進歩が無い。
まあ、ちょうど利益確定が終わったばかりで、これから買う銘柄を物色しようと思っていた私にとっては好都合だけど、物色する必要すらないか……。
ファンダメンタルを見て問題が無ければどれを買っても正解ってのも、哀しい。
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2006年01月18日
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